出版社/著者からの内容紹介
【Scan Incident Report】は、情報漏えい、クロスサイトスクリプティング脆弱性、Web改ざん、ウイルス送信など、ネットワーク上で起こった事件を検証し、そのレポートを掲載する、事件情報に特化したメールマガジンです。その他、インターネット関連の規格・法制度、企業の対応法などを、過去の事例とともにご紹介しています。今回は、2002年4月の本誌バックナンバーVol.001〜Vol.004を掲載します。
抄録(「電子書店パピレス」より)
3月7日、セキュリティ上の問題のため、大手認証ベンダである日本ベリサイン社の情報提供サービス「Secure Site シール」が一時停止する事態が発生した。
その後も別のセキュリティ上の問題が発覚するなど、“安心”を証明するはずのマークがまさに“不安”のマークとなる事態となった。結局、「Secure Site シール」が復旧したのは3月13日21時。つまり、約1週間もの間、サービスが停止したことになる。
>> セキュリティ配慮に欠けていたシール
この問題は、「SecureSite シール」をクリックすると、小さなウィンドウがポップアップしてくるが、サーバに対するID情報の提供を行なう際にある特殊な操作をすると、ある一定以上の権限を持たないと閲覧できないはずのフォルダまで表示されてしまうというもの。
つまり、ファイルが丸見えになってしまうのだ。この問題に対してベリサインは、迅速に対処し、3月7日の15時1分にサーバを一時停止して修正対応を行った。
>> 次々と問題が発覚
しかし、3月9日はまた別の問題が発覚する事態が発生した。存在しないWebサイトや日本ベリサインの認証を受けていないサイトでも簡単に、認証を受けたサイトであるかのような“偽装”が可能となっていたのだ。
これは、「Secure Site シール」の認証情報の表示ステップの過程で、偽装用のHTMLコードを用意することによって、偽装が可能となっていたもの。
このHTMLコードはプログラムを少し勉強しただけのいわゆる“初心者”でも簡単に作れるようなお粗末なもので、まさに、「安全」を謳うはずの認証サービスではあるまじき失態が続くこととなった。
>> 苦肉の策の改善点
3月13日21時、日本ベリサインでは、「CGIの問題は完全に解決した」とのことから「Secure Site シール」サービスを開始した。その際、改善点4点を提示、利用者の理解を求めた。改善点は以下の4つ。
1.日時情報のタイムスタンプをSecure Site シール画像に付加する
2.Secure Site シールを日本ベリサインのサーバからホスティングする
3.検索技術を活用することにより、積極的にインターネットを監視し、Secure Siteシールの不正使用を発見する
4.コードサイニング等の技術を使用することにより、情報ページの完全性を強化する
なお、日本ベリサインでは、「1つのIPアドレスからのアクセスしか確認されず、本問題に起因した顧客情報および機密情報等の重要な情報が外部へ漏洩した形跡はない」としているが、編集部では3人の全く異なるIPアドレスからファイルを閲覧していたことを確認している。日本ベリサインでは、ログによる確認では、アクセス内容について充分な情報を得られていなかったことが推測される