出版社/著者からの内容紹介
同じ品物を売っているのに、売れる店と売れない店があり、売れる人と売れない人がいる。なぜ、そうなるのでしょうか。ソフト、つまり売り方に歴然とした差があるからです。実演販売ひとすじ30余年のNo.1プロショッパー・マーフィー岡田氏が、現場の最前線で培った〈売る〉ノウハウを初公開します。「商品は構成で売るもの」「お客様は神様よりエライ」「商品に惚れ込んじゃいけない」「欠点も先に言ってしまえば長所になる」「モノではなく、快感を売れ」など、あらゆるジャンルの販売・営業に携わる人に、数多くのヒントを与えてくれることうけあいです。
抄録(「電子書店パピレス」より)
●商品をほめるお客さまは買わない
透視メガネでもあれば話は違ってきますが、私にお客さまの財布の中身などわかろうはずがありません。私がここで、お客さまの財布の中身がわかるというのは、以下の三つのことを指すのです。
ひとつ目は、今の時代のお客さまはお金を持っていて、使いたがっているということです。とりわけ、デパートなどにいらっしゃるお客さまは、現金は所持していなくてもカードを持っています。うちの若い者のなかには「デパートへ来るときはお金持ってこいよ!」などと乱暴な言葉を吐く者がいます(ごめんなさい)。
ふたつ目は、それほど高くはないわれわれの商品を買うお金も持っていないような人は、ぼくらを見ようともしません。当然、商品にも関心を寄せるはずがありません。つまり、彼らの財布にお金は乏しいということがわかろうというものです。
みっつ目は、お客さまの表情、態度、服装などから判断して、この人はどれくらいなら買うだろう、この人はいくらくらい持っているだろうなと、おおまかな見当がつけられるということです。
さらに、買うだろうと思えるお客さまと、そうでないお客さまの判別もつきます。
商品に対してよく質問をするから、身を乗り出すようにして熱心なのだから、きっと買うだろうなと期待するのは大間違い。経験上、このテのお客さまの質問と購入の間にはまったく関連性が認められません。では、商品をほめる人は買うでしょうか。買いません。「あ、すごい。え〜、それすごい。じゃあ、明日来るから」などと言って、サッと消えてしまうのです。
買うだろうと思えるお客さまは、堂々と前に出ていらして、ゆったりと見ています。買う余裕と買う気持ちがあるから、ゆったりと見られるのです。
著者について
マーフィー岡田(まーふぃーおかだ)
本名は岡田邦一。昭和十九年、東京生まれ。日本大学芸術学部演劇学科在学中に実演販売の世界に入る。以来、この道ひとすじに三十余年、日本一の実演販売人(プロショッパー)として異彩を放っている。
全国の有名デパートで販売活動を続けるかたわら、テレビショッピングやCMなどに出演し好評を得る。またイベントや講演など、その活躍の場は多岐に渡り、平成九年八月には、埼玉県越谷市の一日警察署長を務める。
ちなみに、TV『上岡龍太郎にはダマされないぞ!』にレギュラー出演した際、上岡氏によって「マーフィー岡田」とネーミングされた。
まえがき
第1章 モノを売ることはアナタを売ること
今までの自分は忘れよう
商品は「構成(起・承・転・結)」で売るもの
「売れない」のではなく「売らない」
しかけがあってはじめてモノは売れていく
売り逃がしはアナタの責任だ
お客さまはすぐにいなくなる
現場は臨機応変が憲法
「いらっしゃいませ」は禁句
商品に惚れ込んじゃいけない
お客さまを遠ざける商品説明
実用価値以外の部分でモノを売る
「ありがとう」はいくら言ってもいい
お客さまの買いモードを刺激する
あなたは「ありがとう」を一日に何回言う?
お客さまは買いたがっている
「売る工夫」をしているか
お客さまに代わってジャッジする
過去のデータはまったく役に立たないと思え
「売る判断力」と「見る判断力」は異なるもの
機能主義から想像主義へ
私にはお客さまの財布の中身がわかる
商品をほめるお客さまは買わない
お客さまの「背景」を読む
お客さまの欲望を気持ちよく膨らませる
最初の「出会い」がすべてを決める
第一印象が販売を決する
お客さまとの出会いを演出する
見た目もプレゼンテーションの一環
自分の「聖域」を持っているか
仕事に誇りを持てる人は強い
正義でモノは売らない
「楽しいオーラ」のあるところに人が集まる
お客さまは明るさと楽しさにひかれる
いつもオーラを発散していよう
オーラ状態に入るための儀式
お客さまのためには土下座だってする
ポリシーとプライドは経験と実績の上に成り立つ
何人に断られるかで勝負が決まる
アナタだけの「個客」を持とう
「個客」を持つ努力をしているか
お客さまがあなたの信奉者になる
クレーム客を味方に変える
第2章 お客さまを知らずにモノが売れるか
お客さまは神さまよりエライ
お客さまは理不尽なもの
お客さまに非があっても謝罪する
絶対に言ってはいけない皮肉と嫌味
お金を使うことは「快感」を得ること
売り手には快感を与える義務がある
お客さまに「売らない」のは失礼
お客さまは敏感に察知する
お客さまを不愉快にさせる人
お客さまを観察して手がかりを探す
「持ってけドロボー」は史上最強のコピー
モノを買うにはかならず「理由」が必要
お客さまは買う理由づけを求めている
売り手が買う、買わないを決めてあげる
お客さまの「小さなイエス」を積み重ねる
「ゴト」は具体的・衝撃的であれ
「NO」と言えない言葉を投げかける
欠点も先に言ってしまえば長所になる
商品の泣き所を長所に転化する
お客さまはオールマイティの商品を疑う
販売員よりお客さまのほうが商品知識が豊富な時代
昨日の知識・常識が今日は役に立たない
商品知識の差が売り上げの差になる
お客さまの予想をちょっとだけ超えた話をする
お客さまの予想を裏切る
話をおもしろくするコツ
商品の便利さの「先」に何を見せるか
お客さま自身が膨らませる満足感
満足感より生活感を提案する
「ニーズ」と「ウォンツ」のないお客さまをその気にさせる
お客さまはいらないモノでも買う
価値観が合わなければ一〇〇円のモノも売れない
商品のためならどこまでも
お客さまに優越感を味わってもらえれば最高だ
優越感と劣等感は表裏一体
お客さまに同情されるのが理想的
マニュアル通りの間違った対応
優越感に浸りたい女性客
第3章 どうして今の自分がいるのか考えてみよう
目立ちたがり屋から演劇少年へ
人一倍強かった身内意識
両親に相談をしたことがなかった少年時代
人生の師との出会い
すべてはアルバイトから始まった
見よう見まねでレモン絞り器を売る
これで食っていけるぞ
それでも芝居はやめられない
大学を中退し役者修行へ
自分たちの公演を打つと大赤字
一週間働いて四カ月暮らす?
やっぱり絵に描いたように倒産
三十五歳で演劇人生にサヨナラ
四十二歳で会社を倒産させる
旅修行生活が教えてくれたこと
故郷を追われるつらさ
旅人にツレなくない街・札幌
「寂しさを楽しめる」ようになれば本物だ
高くついた女遊びの月謝
寝台車の窓から白い夜景を見つめてわかったこと
女には徹底的に惚れてみよ
男が女をダメにする
深入りしなければ女はわからない
お互いを露出して惚れ合う
第4章 自分を磨けば本当のサービスが見えてくる
会社は自分の能力を提出するところ
もはや他力発想は通用しない
会社は自己実現の場
能力は上の者が発掘するもの
個人の力量で天と地ほどの差が出る
失敗しない者が評価される時代は終わった
個人の想像力が試される時代
心の流通というサービス
イメージする以上の自分にはなれない
販売技術を向上させるイメージ・トレーニング
年がら年中おもしろいもの探し
好きなことを鼻につくまでやるのがプロ
好きなことを好きなだけやっていてはダメ
いちばん大切にしていることに没頭してみる
もうかっているときがいちばん危ない
商品はある日突然売れなくなる
絶頂期こそ転換期と心得るべし
五〇パーセントと五一パーセントの大きな差
満足感が五一パーセントになるとお客さまの顔がやわらぐ
お客さまが自分で楽しめる余地を残しておく
お客さまを一〇〇パーセント満足させる必要はない
本質より周辺部の差で売る
最高の「笑顔」は、最高の「武器」だ
商っているのは笑顔のサービス
笑顔は売り上げアップのサポーター
お客さまの顔がお金に見える
人間関係のプロになろう
気持ちを察知するだけでモノは売れる
損をしてあげられる人間になろう
「表現の引き出し」を増やしていこう
能力のある人ほど上手にまねる
オリジナリティは現場から生まれる
学び上手は、まね上手
アイデアは問題意識から生まれる
志ん生さんから学んだ表現法
お客さまに同体験をしてもらえるか
十分間のエンターテインメント
お客さまといい時間を過ごす
最強の販売マニュアルは自分だけのもの
「一日一テーマ」を現場で実践する
話がウケても商品は売れない
マニュアル作りの尺度はあなた自身
サービスとは究極の「おまけ」だ!
モノを売る基本はお客さまとのふれあい
テクニックとしてのサービスを認識する
「お客さま本位」はサービスなどではない
自分しかできない「心からのおまけ」を見つけよう
「売る快感は何にもまさる」……あとがきにかえて