出版社/著者からの内容紹介
“電話・ファクス”は、最も身近なコミュニケーション・ツールながら、応対の良否で企業イメージが左右されてしまう気の抜けない存在。だからこそ“電話・ファクス”を上手に活用して、営業生産性向上の強力な武器として役立てよう。基本的マナーからビジネスチャンス拡大につなげるノウハウまでを紹介する、電話・ファクス有効活用のためのバイブル!
抄録(「電子書店パピレス」より)
1 見込客の探し方
ベテランの営業マンでも一番苦労するのが見込客の開拓です。顧客を放っておくと年々二〇〜三〇%減少していくといわれています。
そのために、絶えず見込客の補充と積極的に見込客を増やす努力が求められています。
そこで、データベースマーケティングによる販売サポートシステムを次に紹介します。
まず、過去のイベント(展示会、新製品発表会、フェア、セミナーなど)来場者リストや自社保有の既存リストに対し、電話、ファクスやDMによりイベントを案内して集客を図ります。
次に、その結果、収集できた来場者リスト(受付名簿、名刺、アンケート回答者など)に未来場者リストを加え、電話によるアプローチ先のリストを完成させます。
そして、このリストをもとに電話をかけ見込客を探し出す一連の業務を実施して、営業をサポートします。
一方、見込客を優先付けするために次の三段階に選別・ランク分けをします。
(1)HOTな客→購入の意志を明らかに持っている客=即刻、営業マンが訪問、アプローチする
(2)WARMな客→買い手としてやや有望な客=とりあえずカタログやパンフレットなど資料(情報)を提供して、様子を伺いながらつないでおく。
(3)COOLな客→現時点では関心のない客=一時アプローチを保留して、間隔を置いてから、いずれアプローチをして有望見込客へとランク上げをする。
(1)の「HOTな客」に対しては、優先的に営業活動を展開して、確実に受注に結びつけていくことはいうまでもありません。
これまでの営業部門は、営業とは名ばかりでオーダーやクレーム処理に追われ、雑務を手がけるケースが多く見受けられます。
営業マンの本来の役割であるHOTな見込客を「口説き落とす」営業スタイルが望まれます。
2 電話による飛び込み法
短期間に多くの見込客を探し出す方法として、いわば「電話による飛び込み法」があります。
たとえば、掃除代行会社の営業マンは、個人リストにより電話をかけ、
「ただいま、当社では主婦の方の家事労働の実態調査を行なっています。二〜三分ご協力いただけませんか。お宅では高齢者の方はいらっしゃいますか…」
といった切り口から掃除にかかる主婦の負担やニーズをキャッチします。
また、学習事典のセールスマンは、やはりあらかじめ入手した個人リストを目的別・地域別・職業別などターゲットを絞って電話をかけます。
「ただいま、当社では読書の秋に因《ちな》んで読書に関する調査を実施しております。おくつろぎのところ恐れ入りますが、二〜三分ご協力いただけませんか。お子様はどのような傾向のものを好んで読んでいらっしゃいますか……」
といって家族の読書傾向や関心度を聞き出し、見込客を把握します。
このように、電話でアプローチすることにより、時間や経費を節約できるばかりでなく、確実に見込客に仕立てることもできます。
それは、いろいろな質問をすることにより相手が商品やサービスに対し、どのような関心を持っているのか、興味の程度を探り出すということです。対話の進み具合によっては、さらに詳しい説明をして、電話のアプローチにより、クロージングにまでもっていくことも可能になります。また、電話による飛び込み法は、対話の過程で相手がふともらしたつぶやきから動静を察知して営業上のヒントとして活用しているケースもあります。
電話で飛び込む場合、女性と男性のどちらが有利かという点では、女性が絶対に有利であるという結果が出ています。特に相手を男性と予測した場合、異性からの電話は本能的に受け入れやすい傾向がみられます。
3 御用聞き電話によるアプローチ法
御用聞き電話は、競合相手が多いほど、差別化を図れる意味からも有効な手段です。もっとも、やたらに電話をかけるとかえって逆効果を招きかねないので、一カ月に一回、三カ月に一回というように定期的にコールするのが効果的です。
御用聞き電話は、「顧客のデータベース」を活用します。データベースといいますと、むずかしく考えがちですが、要するに、固定客の購買歴や属性を時系列的に記憶したデータ類と解釈します。
固定客の情報をデータベース化することにより、顧客のニーズ、ウォンツをはじめ、最新の情報をいつも手元に蓄積でき共有化できます。
その結果、たとえば、届け物がそろそろ切れる場合もチェックできるため、顧客満足の向上が図れ、TPOにかなった御用聞き電話ができます。
商品購入後の御用聞き電話に関しては、「企業のイメージがよくなった」「非常にありがたい」と、概して好印象に受け止められています。実際、電気製品メーカーから保証期間が過ぎたあとに、「調子はいかがですか」と電話をもらったため、そのメーカーのファンとなり、以後、そのメーカーの商品を購入している例が多くみられます。
必ずしも新規注文のアテがなくても、商品のその後の使い勝手や様子を聞くことや、ときには世間話やご機嫌伺い電話(ハッピーコール)も有効です。
御用聞き電話は、次のように活用します。
●「その後の調子はいかがですか」→家電製品などの購入客に対して。
●「先日お買い上げのスーツの着心地はいかがですか」→スーツなどの注文客に対して。
●「先日お買い上げの化粧品が、そろそろ切れるころですが」→化粧品などの購入客に対して。
●「今朝発売しました商品のホットニュースをお届けします」→既存の得意先に対して。
著者について
徳照 貞郎(とくてる さだお)
(株)ベルハート 代表取締役社長
(社)日本経営協会 社会通信教育講師
1947年5月、福井県生まれ、日本大学法学部卒。
1970年4月、富士ゼロックス(株)入社。東京・大阪の営業担当の後、京都・新宿営業所にてマネジャーを歴任、本社企画部・営業開発部勤務後、城南営業所所長を経て1989年、東京営業事業部港支店長、中央営業部副事業部長を歴任。
1993年12月、テレマーケティング会社、(株)ベルハートを創業。多くの大手クライアントに対し、テレマーケティング事業を通して先進的戦略思考を紹介して、称賛を得ている。
富士ゼロックス(株)の営業担当時代は、販売成績は常に全国上位入賞を果たし、営業マネジャー時代も、本人はもとよりグループを常に上位にランクさせる。
〈主な著書〉
『激販』(富士ゼロックス)、『No.1 セールスマネジャー』(日本経営協会総合研究所)、『鮮烈思考』(ダイヤモンド社)、他、経済誌、経営誌に寄稿多数。